初心者向けUnityエフェクト制作法(他ツール応用可能)
掲載日: 2025/04/03 更新日: 2025/04/04
UnityやUE等に代表される様々なツールでエフェクトを作る際、どんなエフェクトでも「主・副・にぎやかし」の3つの要素を意識することで、見栄えの良いものになります。
本記事では、炎・風・光・土・水などの基本的なエフェクトを例に、それぞれの要素をどのように活用するかを解説します。
タイトルではUnityエフェクトとなっていますが、考え方は他ツールでも応用が可能です。
1. エフェクトの3要素
エフェクトを構成する大事な3つの要素について説明します
例として炎のエフェクトの画像を貼っています。
主(メイン)
エフェクトの中心となる部分です。視認性が高く、エフェクトの性質を一目で伝えられる要素を指します。
・炎エフェクトなら、「燃え上がる火の塊」
・風エフェクトなら、「空気の流れや渦」
・光エフェクトなら、「光の球やビーム」
・土エフェクトなら、「巻き上がる砂や砕ける岩」
・水エフェクトなら、「水しぶきや波紋」
参考画像「燃え上がる火の塊」
副(サブ)
主を引き立てる要素です。単体では目立ちませんが、主と組み合わせることでエフェクトの完成度を高めます。
・炎なら「煙や火花」
・風なら「葉っぱや砂ぼこり」
・光なら「レンズフレアや光の筋」
・土なら「細かい砂粒や小石の飛散」
・水なら「水滴や泡」
参考画像「煙」
にぎやかし(装飾)
細部に動きを加えて、リアリティや演出を強化する要素です。画面に動きが加わり、エフェクトが自然に見えるようになります。
・炎なら「火の粉が舞う」
・風なら「微細なチリが漂う」
・光なら「きらめくパーティクル」
・土なら「砂ぼこりがふわっと広がる」
・水なら「細かい水しぶきや光の反射」
参考画像「火の粉」
★以上のように、表現したい事象を3つの要素に分けておくとわかりやすくまとまり、無駄を省いてリソース過多を防げたりします。
↑主、副、にぎやかしの三要素を合わせた物
2. Unityでのエフェクト制作手順
ここではUnityで使用されている機能を例に手順を記述していきますが、他ツールの同様の機能を使って応用可能です。
① 主となる要素を作る
まずは、エフェクトの中心部分を作成します。
1.Particle Systemの作成
・UnityのParticle Systemを利用して基本的な形を作成。
Hierarchyで右クリックメニューから作成できます。
適宜目的にあった物を使用しましょう。
2.マテリアル設定
・Shader Graphや既存のシェーダーを活用して透明度や発光の調整。
・炎なら「addtive」で重ねた部分を発光させる
反対に発光させたくない場合は「Alpha Blended」など、適切な設定を選ぶ。
画像は炎の主部分に使用した加算のシェーダーです
3.アニメーション付け
・パーティクルのサイズ変化、速度調整、ランダムな動きを加えることで自然な表現に。
それぞれのパラメータを適宜設定します。
② 副要素を加える
次に、主を引き立てる要素を作成。
炎なら「煙のパーティクル」、風なら「巻き上がる埃」など
・サブのパーティクルを追加し、発生タイミングや動きを調整。
・ノイズやシェーダーを活用して流れや変化をつける。
・発生位置を調整し、主となるエフェクトと重なりすぎないように配置、描画順等も考慮する。
③ にぎやかしで仕上げる
最後に、全体に動きを与える小さなエフェクトを追加。
炎なら「火の粉」、風なら「微細なチリ」など…
・速度の異なる細かいパーティクルを入れる。
・ランダム性を増やし、自然な動きを表現する。
・全体の色味や透明度を調整して統一感を持たせる。
3. 属性別、具体的なエフェクトの3要素の例
例① 炎のエフェクト
主: 炎の揺らめくパーティクル
副: 煙のパーティクル
にぎやかし: 小さな火の粉や揺らぎのエフェクト
例② 風のエフェクト
主: 空気の流れを示す半透明のパーティクル
副: 巻き上がる葉や砂ぼこり
にぎやかし: 微細なチリの動きや、渦のノイズエフェクト
例③ 光のエフェクト
主: 強い光の球やビーム
副: 光の筋やレンズフレア
にぎやかし: きらめく小さな光粒
例④ 土のエフェクト
主: 巻き上がる砂や飛び散る岩
副: 細かな砂塵や破片
にぎやかし: 空気中に舞う細かい塵
例⑤ 水のエフェクト
主: 水しぶきや波紋
副: 水滴や泡
にぎやかし: 細かい水しぶきや光の反射
4. まとめ
Unityでエフェクトを作る際、「主・副・にぎやかし」の3要素を組み合わせることで、視覚的にまとまりのあるエフェクトが作れます。
・主がエフェクトのメインを構成
・副が補助的に支え、リアリティを追加
・にぎやかしが全体を自然に仕上げる
初心者でもこの3つを意識する事で、
過不足無く品質の高いエフェクトを作ることができると思います。
お試しください。